Magic0.イントロダクション





『それでは、魔法科転科試験・最終科目、模擬実践を行います。
 小日向雄真君、前へ』

「はいっ!」

 試験官の指示に応え、雄真はフィールドに足を踏み入れた。
フィールドの中央では、既に春姫がソプラノを手にスタンバイしている。

 目が合うと、春姫はにこっと笑った。
「雄真君なら大丈夫だよ」と目で励まされ、震えていた手から力が抜ける。

今更ながら、震えるほど緊張していたことに気付き、苦笑する。

(そうだ。やるべきことはやった。後は、その力を発揮するだけ)

 深呼吸をする。大丈夫だ。いける。
左手の人差し指に填った指輪が、一瞬呼応したかのように青く煌めいた。

『対戦者・神坂春姫に勝つ必要はありません。
 この模擬実践においては、勝敗の結果ではなく過程を重視します。
 貴方の実力の全てを、ここで発揮して下さい。
 よろしいですね?』

「はいっ!」

 再度元気よく返事をする雄真を横目に、
試験官は審査員席に腰掛ける、御薙鈴莉を伺った。
対して鈴莉は済んだ話と、目もくれず首を振る。
視線は我が子を捉えたまま離れない。

 試験官はやむを得ず、視線をフィールド中央に戻した。

『それでは、模擬実践を開始します。
 用意…始めっ!!』

 ―――――――――小日向雄真の人生を左右する、運命の戦いが始まった。



Happiness story『小日向雄真の魔法科転科奮闘記』


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