「…雄真君」
転科試験の実技を終えてドームから理事長室へ向かう途中、
雄真は鈴莉から声を掛けられた。
「なに? 母さん」
「左手、出して御覧なさい」
「…。やっぱ気付いてたんだ」
そう言って左手を差し出す雄真。
彼の人差し指についた指輪を見て、鈴莉は…。
「やっぱり、ヒビが入っちゃってるわね」
「…大切に使ってきたつもりなんだけどなぁ」
銀のリングに埋め込まれた美い青色の宝石には、亀裂が入ってしまっていた。
バツが悪そうに頭を掻く雄真を見て鈴莉は微笑んだ。
「もちろん、それについては疑ってないわ。
これにヒビが入ってしまったのは、もっと別の理由」
「…なに?」
「貴方の魔力濃度。密度といっても良いかもしれないわね。
それが極端に変化したせいで、指輪の処理が追い付かなかったのよ」
「…濃度」
「そう。貴方の最後の遅延呪文。見事だったわ。
ディレイ・タイムは実力ぎりぎりだったのに、あれほどの火球を発現させるなんて。
威力をClassにしたら。…瞬間的にはAを超えたかもね」
「ま、まさか…」
「本当よ。今までは多少Classの高い魔法を使っていても、
密度が伴っていなかった。悪い言い方をすればスカスカだったってこと」
それを聞いて、伊吹の言葉を思い出した。
障壁6枚で6本の矢を防いでいる今の雄真は、
仮に障壁が1枚しか張れなくても6本の矢を防げる者と、変わらないのだと。
「鉄の形を変えるとき、ゆっくりと熱を加えていくでしょう?
いきなり熱を加えてしまうと割れてしまう。
同じことなのよ」
「…そっか」
「気に病むことはないわ。それは同時に貴方が成長しているってことでもある。
…だから、雄真君」
鈴莉の顔が真剣になった。
「マジックワンドを作りなさい。
その指輪は、そう長くはもたないわ」
Happiness story『小日向雄真の魔法科転科奮闘記』
Magic10.クリスの生まれた日
「…マジックワンドか」
雄真は自室のベッドで寝返りを打ちながらそう呟いた。
時刻は午前1時。とっくに消灯していたが、なかなか寝付けなかった。
今まではここからが本番と机に向かっていた時間だ。
まだ、もう少し寝付けそうになかった。
机に目を向ける。
そこにはカーテンから覗く月明かりで輝く、式守の秘宝の欠片が置いてあった。
雄真はその光を見ながら、護国から言われたことを思い出していた。
「式守の秘宝を、俺のマジックワンドに…?」
その現実を帯びない提案に、雄真は思わず聞き返してしまった。
「そうだ。君ならもしや、と思ってね」
「しかし、式守の秘宝はもう、人間が扱えるレベルを超えてしまってるって…」
「それは秘宝本体の話だ」
伊吹が雄真の言葉を遮った。
「本体を扱えるなど思っておらんわ。
我々が言っているのは、その欠片だ。
無論、その程度の大きさであっても並みの術者には扱えまいがな」
「それはあの秘宝事件にて傷ついた秘宝から、偶然取り外せたものでな。
強大な魔力容量を誇る君なら、扱えるのではと思ったのだよ」
「…。俺が…」
「雄真さん」
今まで傍観していた小雪が、前に出た。
「マジックワンドは、ほとんどの例外を除いて
皆、高校入学時のタイミングで生成します。
なぜだと思いますか?」
「…その時期から、魔法使いとしての素質が急激に開花し始めるからですよね」
「その通りです。未熟な時期にワンドを作り共に修行に励むことで、
ワンドも共に成長をしていく。これが理想的なあり方なわけです」
「………」
「ですが、雄真さんはその時期にマジックワンドを作りませんでした。
その事実だけではさほど問題とはならなかったのですが…。
秘宝事件以後、急激に魔法の実力をつけてきた貴方に合う器は、もうほとんどありません」
「…そんな」
「事実です。それほどまでに、貴方の成長は桁が違っていたということです」
雄真は愕然としてしまっていた。
まさかマジックワンドを後回しにしたことが、このような結果をもたらすとは。
「まぁ、贅沢な悩みではあるがな。能力がありすぎるというのは」
伊吹の言葉はもっともだが、雄真は胸を張る気分にはなれなかった。
「もちろん、必ず成功するというわけではない。
今まで秘宝をワンドにしようなぞ、思う輩はいなかったからね。
だから仮にワンドにするのであれば、最低でも鈴莉殿とゆずは殿が揃っている時になる。
強大すぎる力のリスクは、計りしれんからなぁ」
信哉と沙耶が目を伏せる。護国は「君たちが気にすることではない」と告げた。
雄真も何を言っているのかは、しっかりと気付いていた。
「それでも…。俺は…」
「何か思うところがあるのか?」
雄真の言葉に伊吹が首を傾げる。
「…ワンドにする媒体に愛着があればあるほど、相性が合いやすい。
意志を持つワンドに成長しやすい、と本で読んだんだ」
雄真の言葉に、魔法使いの面々は頷く。
「式守の秘宝では、俺の心は届かないかもしれない。
俺は、マジックワンドと友達になりたいんです」
雄真の言葉に、春姫と杏璃が笑った。
もちろん蔑みの笑いではなく、これぞ雄真だ、という笑みだったが。
しかし、伊吹はそうは思わなかったようだ。一笑すると雄真を睨みつけた。
「勘違いしているようだな、雄真。
話す話せぬの違いは、あまり意味を持たぬ。
貴様は信哉と『風神雷神』、沙耶と『サンバッハ』の関係を馬鹿にしておるのか?」
「…っ?! そ、そんなつもりは…!!」
「あろうがなかろうが、どうでもいい。本題はそこではないわ。
意志のあるなしに関わる学説はいくつもある。
その中で愛着という言葉をキーワードとしている学説が有力なのも事実。
私は、そなたがマジックワンドの意志を基準に考えておるなら、それは否定せん。
ただな…」
伊吹が一度言葉を切り、雄真を見据えた。
「それには、そなたの魔法使いとしての年月を犠牲にせねばならんことを忘れるな。
小雪が申したように、そなたの魔力は桁違いに成長してしまっている。
ワンド生成の段階から、そなたは加減して魔力を注入せねばならんだろう。
そして、ワンド完成後も自身の能力をむやみに開放することは許されぬ。
ワンドの成長に応じて、徐々に徐々に使う魔力を増やしていく必要がある」
伊吹の言葉に、魔法科一同は絶句していた。
「そ、そんな凄いの…?
雄真の魔力って…」
杏璃がおずおずと口にした。
「当たり前だ。この私すら凌ぐ魔力容量だ。
女の世界とも呼ばれる魔法で、男がこれだけの素質を持とうとは…。
女を含めれば分からぬが、男だけでみれば国内、いや世界でもトップクラスだろう」
「…なっ?!」
「まぁ、そういうことだ。
最終的にそなたが決めることだしな。強制はせん」
「その通りだよ。雄真君。
私たちはこれでマジックワンドを作れと言うわけではない。
そして、直ぐに結論を出せと言うわけでもない。
これは君に渡しておこう。じっくりと考えるがいい」
―――――――――――――――君の思うままに、この欠片は使ってほしいからね。
伊吹に言われるまで、意識してこなかった。
確かに、信哉や沙耶ちゃんのワンドは意志を持っていない。
いや、意志の所在はともかく、少なくとも話してはいない。
それでも目を見張る程の戦闘力を誇っている。
あれだけの性能は、自分のワンドを信じていなければできない。
意志の有無は関係ない。確かにそうかもしれない。
ようは、自分が相棒であるワンドを信用できるかどうか、だ。
雄真は左手の指輪を掲げた。
亀裂の入った魔法石は、鈍く輝いている。
媒体が耐えられない。その事実は雄真の胸に深く突き刺さっていた。
(…俺は、いったいどうしたいんだろうな)
そう思いながら、雄真は目を閉じた。
…まだ眠れそうにないな、と感じながら。
翌日、雄真は一つの決意を固めて家を出た。
これから向かうのは、瑞穂坂学園・御薙鈴莉の研究室である。
今日の朝、鈴莉にアポを取ろうと連絡すると、午後からなら空いているとの事だった。
今は午後の2時。音羽とすももには帰りはそう遅くならないと伝えてある。
…遅くならない、はずだ。
いつもの通学路を通り、学園の門をくぐる。
学園は思いの他静まり返っていた。どうやら授業中のようだ。
(今日は平日。本来授業がある日だったが、雄真は欠席していた)
慣れない魔法科の校舎に入って3階を目指す。
鈴莉の研究室の前に着くと、一つ深呼吸をした後、雄真はドアをノックした。
「はぁい、開いてるから入ってちょうだい」
「失礼します」
中からの返事を聞き、ドアを開いた。
中には――――――――。
「…どうして」
鈴莉だけではなく、ゆずはに護国、伊吹、信哉、沙耶、小雪がいた。
「私が呼んだのよ。護国さんから、欠片を渡したと聞いていたから。
このタイミングで私に会いたいって言われたら、用件は1つだもの」
鈴莉がそう答えたのを見計らって、ゆずはが一歩前に出た。
「出してきたのでしょう? 貴方の答えを、聞かせて下さい」
ゆずはの問いに、雄真は頷いた。
「はい。
俺はこいつをパートナーにすることに決めました。
皆の力を、貸して下さい」
そう言って雄真は、式守の秘宝の欠片を取り出した。
「…いいのか?
それでは、そなたが期待する意志が宿らぬかもしれぬぞ」
「ああ、ちゃんと気付かせてもらったからな。
まず大切なのは、ワンドと会話できるかじゃない。
俺が、こいつを信じられるかどうかだ。
俺は信じるよ。こいつの事を。
そして、信哉や沙耶ちゃんにも負けないくらい、
強いパートナーになってみせる」
「ふふ、そう簡単には負けぬぞ、雄真殿」
「私もです。サンバッハとのコンビネーション。
そう簡単には破らせません」
「…ふむ。気付けたというのは本当のようだな」
「また少し、魔法使いとして成長できたようですね」
信哉と沙耶に次いで、伊吹と小雪が満足そうに微笑んだ。
「…では、決まりですね」
ゆずはがパンパンと手を叩いた。
「マジックワンドを生成する部屋へと参りましょう」
構造上、瑞穂坂学園魔法科校舎にあって普通科校舎にないもの。
それは地下室だ。魔法科校舎には地下室があり、マジックワンド生成の儀式はそこで行われる。
魔法実習ドームに引けを取らないほどの、幾重にも張り巡らされた魔法障壁がその部屋を包む。
窓一つなく、ロウソクの火のみを明かりとしたその部屋は、やけに神聖な雰囲気がした。
部屋には床全体を包み込むかのような巨大な魔法陣が敷かれ、
その中央に小さな机が一つだけ置いてある。
その机の台にもまた、小さな魔法陣が張られていた。
「雄真君、欠片を机に」
「はい」
鈴莉に言われるがまま、雄真は握っていた欠片を机に置いた。
パアアアアアアアッ
「うわ?!」
「大丈夫ですよ。魔法陣が媒体を認識しただけです。
まだ生成の儀は始まっていません」
「あ、はい。すみません」
ゆずはに笑いながら教えられ、雄真は顔が真っ赤になった。
「ああ、可愛いですね。雄真さん。食べてしまいたいです」
「…邪念は儀式の邪魔となる。
色欲が払えぬのなら失せよ。小雪」
「あらあら、冗談ですのに」
後ろでがやがやとやっていたが、緊張した雄真の耳には届かなかった。
「護国さん、よろしいですね?」
「うむ。今更何もないよ」
ただの確認だったのだろう、その言葉に頷くとゆずはは雄真に目を向けた。
「ここには私を含め、鈴莉も居ます。
式守の秘宝とはいえ、この程度の欠片ならば万が一の場合でもなんとかなるでしょう。
但し、100%危険がないと断言できるわけではありません。
それでも、この欠片を媒体にワンドを生成してもよろしいのですね?」
ゆずはの問いに、雄真は何のためらいもなく頷いた。
「ええ、大丈夫です。だって、俺はこいつを信じてますから」
嘘偽り無い雄真の回答に、鈴莉は笑みを浮かべた。
「雄真君」
「…? 何? 母さん」
「おそらく、これが貴方の指輪の最後の仕事となるわ。
役目を果たしたという意味だけじゃない。
文字通り、最後のね」
「…うん」
鈴莉の言いたいことは、すぐに分かった。
ワンド生成には自分の限界近くまで魔力を注ぎ続ける必要がある。
秘宝の欠片を使用するのだ。おそらく雄真も限界まで注げるはず。
だからこそ、雄真の今つけている制御具。亀裂の入った魔法石は、持たないだろう。
「これが最後の仕事になるわ。
そして、貴方の制御具としての役割も終わり。
悔いの残らぬように、ベストを尽くしなさい」
「…わかった」
「はじめましょうか」
雄真が頷くのを見て、ゆずはが声を掛けた。
「雄真君、貴方のやることはただ一つ。
この欠片の上に手をかざし、ひたすらに魔力を注ぎ込んでください。
制御は私と鈴莉で行います。万が一、雄真君の魔力容量が欠片のキャパシティを超えてしまった場合、
若しくは欠片との相性が合わない等の理由によりワンド生成が不可能となった場合は、
こちらから魔力供給を強制的にシャットアウトします。
よろしいですね?」
「わかりました」
「では。これからマジックワンド生成の儀に入ります。
雄真君、手を」
鈴莉とゆずはが魔法陣に手をかざすのと同時に、雄真は欠片の上に左手をかざした。
亀裂の入った蒼玉が目に入り、おもわず目が潤んだ。
(…はじめようか。俺とお前の最後の魔法だ)
「はじめてください」
ヴゥゥゥゥゥンッ!!
雄真の魔力を感知し、魔法陣が作動する。中の六芒星が、ゆっくりと回転し始めた。
雄真の魔力をゆっくりと吸い上げる。その吸い上げた魔力は、どんどん欠片へと吸い込まれていった。
(…凄い。底が全く見えない)
欠片は何事もないかのように、次々と雄真の魔力を吸い込んでいく。
その静けさに、雄真は恐怖すら覚えた。
ピシッ
嫌な音が響く。見れば指輪の魔法石はさらに亀裂を深めていた。
しかし、それは雄真にもっとしっかりしろ、と言ってるかのようだった。
(…お前には、助けられっぱなしだったな)
秘宝事件。
魔法を使うどころか、自身の魔力を制御することすらできなかった自分に。
あの時、まだ自分の母とも分からぬ鈴莉が手渡してきたのが、この指輪。
それが、初めての出会いだった。
これは、お守りだと。
そうだった。
口ばかりで何もできない俺が、少しでも魔力が制御できるように、と。
ずっと一緒だった。
最後、秘宝の前に倒れた伊吹を救った時も。
魔法科転科を決意し修行に明け暮れた日々も。
そして、ワンドを生成しようとしている今も。
何も言わず、ずっと支えてくれた。
『信哉や沙耶ちゃんにも負けないくらい、強いパートナーになってみせる』
涙が溢れた。
(…何言ってんだよ、俺。
強いパートナーなら、もういたんじゃないか…。
それに気づけずに、何がワンドと友達になりたいだ。
ただの独りよがりじゃないか)
魔法石は亀裂を深めながらも、雄真の魔力に反応して、未だに深い青の輝きを見せている。
しかし、もうそれも消えてしまうと。雄真は本能で理解した。
今必要なのは謝罪じゃない。それじゃ、今までの指輪との思い出を汚すことになる。
そう考えた雄真は、泣き笑いを見せてこう言った。
「今まで、ありがとな。
俺は、先に進むよ。
お前の心を持って」
パキイイイイイイイイッ!!!
ついに。
雄真の指輪についた魔法石が、音を立てて砕け散った。
「制御具が壊れたか。
魔力供給に乱れを生むようなら、中断せねばならぬが…」
「平気なようですね。特に異常は見られません」
離れた所から様子を伺っていた伊吹と小雪は冷静にそう分析した。
しかし、悲しげに顔を顰めたのは、お互い隠せなかった。
雄真が泣いているのが見えたからだ。人一倍優しい雄真だ。
魔法具といえど、心を痛めることは分かっていた。
「ワンドと友達になりたい、と面と向かって言えるのも。
雄真さんならではですよね」
「違いない」
二人は、誤魔化すように笑いあった。
自分を支えてきてくれた指輪が壊れても、不思議と雄真の心の中は静かだった。
それは、今まで支えてきてくれた相棒の心を、一緒に持っていくと誓ったからか。
魔力供給も穏やかに続けられていた。
(…まだやれる。まだ注ぎ込める)
雄真は自分のかざす手に力を込めた。
ピクッ
我が子の眉が不自然に歪むのを、鈴莉は見逃さなかった。
既に相当の魔力を注ぎ込んでいる。毎年、魔法科生徒のワンド生成には付き合っているが、
一般生徒10人分はゆうに注ぎ込んでいるだろう。
自分が学生時代にワンドを作った時に注ぎ込んだ記録も、とっくに抜かれてしまっていた。
(…雄真君の魔力容量の限界を考えると、おそらくはまだ半分程度といったところ。
でも、まだ眠りから覚めてはいない。今の限界値を考えると、そろそろなはず)
鈴莉がそう思ったところで、
「…うっ?!」
雄真が苦しげに呻いた。
「ゆずは!!!」
「わかってるわ!!!」
二人の魔法使いは両手を掲げて叫んだ。
「「レア・メイクス!!」」
ピカーーーーーーーーーーーーッ!!!!
目も眩むような光が、雄真たちを襲った。
「む?!」
「きゃーっ?!」
「む、暴走か?!」
信哉が咄嗟に沙耶と伊吹を庇おうと前に出る。
その後ろで、ビサイムに手を伸ばした伊吹を、小雪が制した。
「…いえ、大成功のようです」
雄真の隣に立つ鈴莉の安堵した笑みを確認して、
「…そうか」
伊吹はビサイムから手を放した。
雄真は、魔法陣の上に置かれている物を、まじまじと見つめた。
先ほどまでは小指程度の大きさだった透明の欠片は、
いまや銀色に輝く一本のスティックになっていた。
大胆な装飾などは一切施されていない。
それでも、人の目を惹きつけてやまない力が、それにはあった。
先端の部分には、透明の石が填りこんでいる。
あの欠片であろうことは容易に想像が付いたが、
拳ほどの大きさになった原理については分からなかった。
雄真が震える手で、それを掴もうとしたところで、
『…貴方が私のマスターですね?』
そう銀のワンドは穏やかな女性の声で問うた。
「しゃ、しゃべった…」
思い入れの強いものほど、相性が合いやすい。
雄真は、ワンドが話しかけてくるとは思っていなかった。
周りのみんなも、鈴莉までもが絶句している。
『はじめまして、マスター。
貴方のお名前と、私の名を。
教えて頂けますか?』
「俺の名前は小日向雄真。
そして、お前の名前は―――――――――」
皆が見守るなか、雄真は彼女の名前を口にした。
「クリスだ。これからよろしくな!!」
―――――――――――――――それは。魔法使い・小日向雄真の元で、マジックワンド・クリスが生まれた瞬間だった。
励みになります。
個人情報登録等は一切ございませんので、
作品が気に入って頂けましたらお願いします。
Leica
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